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理想の庭を作りたい!『つる性植物を上手に使う方法』

理想の庭を作りたい!『つる性植物を上手に使う方法』

 理想の庭づくりに欠かせないのが、空間に奥行きと表情を生み出す植物の存在。なかでもつる性植物は、フェンスや壁面を彩りながら、庭の印象をぐっと高めてくれます。今回は、つる性植物を上手に取り入れるポイントをご紹介します。

西洋ではクライミングプランツまたはクラインバーという名で呼ばれています。つる性の植物は、お庭に取り入れることで自然な動きや立体感を演出することができるので、おしゃれなお庭づくりにぜひ取り入れてほしい植物です。上手に取り入れて、お庭のアクセントにしましょう。

つる性植物とは

つる性植物とは、その植物単体で上に生長するのではなく、フェンスや木々など他の物に絡まりながら生長していく性質をもった植物の総称です。絡まり方は、それぞれのつる性植物によって違います。
よく「ツル科の植物」と表現されることがありますが、正確にはツル科という植物の分類は存在しません。正しくは「つる植物」または「つる性植物」と表します。日本ではよく「~葛(カズラ)」、「ツル~」の名前で流通しています。

つる性植物は種類によって伸びる丈がそれぞれ違います。短いもので1m以内、長いもので10m以上に成長するものもあります。特徴にあわせて、庭に地植えしたり、鉢植えで育てたりバリエーション豊富に育てることができます。
お庭を立体的にしたり狭い場所を利用したり、日陰を作るなど活用範囲が広いのがつる性植物の魅力です。トレリス、アーチ、パーゴラ、壁面などに誘引(※)して理想のお庭づくりに役立てましょう。

※誘引とは:つる性植物の茎や枝、つるを支柱や這わせたい個所に結びつけて固定することでつる性植物を定着させる園芸作業のことです。 つるを伸ばしたい方向へと導いて、植物の形を整えることができます。

つる性植物4つのタイプ

  1. 巻きひげタイプ
    巻きひげタイプのつる植物は、茎から「巻きひげ」という器官を伸ばして、他のものに巻きついて伸びていきます。グリーンカーテンやフェンスの誘引に向いたタイプのつる植物です。

    例:スイトピー・エンドウなど
  2. 気根や吸盤タイプ

    気根や吸盤タイプのつる植物は、茎から「気根(※)」や「吸盤をつけた巻きひげ」を伸ばして、巻きつくのではなく、他に吸着するように伸びていきます。壁面をおおうのに向いたタイプのつる植物ですが一度這うと強い力で吸着するため、大事な外壁の近くでは育てないほうがよいタイプといえます。

    ※気根とは:地表の茎から生える根のようなもの

    例:アイビーなど
  3. 根タイプ

    主に地面に根を這わすタイプのつる植物です。茎から細かく根を伸ばして他のものに張り付き、下や横に這うように伸びていきます。地上に匍匐するように伸びるため、グラウンドカバーや壁面をおおうのに向いたタイプです。

    例:ヒメツルソバ・ハツユキカズラなど
  4. 若茎巻き付けタイプ

    若茎を巻きつけるタイプは、茎から巻き毛を生やすのとは違って、茎そのものが巻き付いて伸びていきます。植物の体幹が巻きつくので、トレリスやアーチなどの構造物への誘引に向いているタイプのつる植物です。

    例:つるバラ・アサガオなど

 

つる性植物を立体的に魅せる6つの方法

  1. ハンギング

    ハンギング専用バスケットやプランターに植物を植えて、上から吊り下げたり、壁面にかけて飾る方法です。高さを活かして飾れるので縦の空間を使って立体的に彩ることができるのが魅力です。狭い庭やベランダでも楽しめることができ、垂れさがるスタイルのつる性植物がより立体性を演出します。
  2. トレリス

    トレリスやフェンスにつる性植物を這わせることによって、パーテーション効果が期待できます。狭小スペースでも有効利用できるメリットがあります。見た目を美しく飾るなら、花の美しいつる性植物、目隠し効果を期待するなら、葉が密生する常緑性のつる性植物を選びます。
  3. 壁面

    無機質なロック塀やコンクリート塀などをカバーするために、大きく広がる、つる性植物を活用できます。アイビーなどの小さな根の吸盤(気根)によって自力で這い上がる植物が適しています。殺風景な壁をみずみずしいグリーンにすることができます。ヘンリーヅタのように紅葉するタイプを選べば、壁面から季節の変化を感じることもできます。ただし、外壁に根が直接付着し、外壁や外構を傷めてしまったり、根の跡が残り汚れてしまうことがあるので注意が必要です。
  4. グランドカバー

    基本的に丈夫で繁殖力が高いものが多いため、根タイプのつる性植物の多くはお庭のグランドカバーとして活躍します。這うように広がるので、花壇からこぼれるように垂らしたり、地面からオーナメントに這わせたり、地面から壁面に登坂(とはん)させたりなどしてナチュラルな雰囲気を演出して、お庭でつる性植物ならではの特徴を活かしたグランドカバーが楽しめます。
  5. ネット

    巻きつくタイプが適しています。つる性植物をネットやヒモに這わせることによって天然のカーテンを作ることができます。夏場のゴーヤーカーテンやアサガオなどをよく見かけます。窓辺の日差しなどを遮ることができ、エコに繋がる活用法です。
  6. アーチ・パーゴラ

    いわゆるイングリッシュガーデンに出てくるような、豪華な花のアーチやパーゴラは、土台となるアーチ・パーゴラに、つる性植物を誘引して這わせていくことで作られます。見た目が華やかですが、剪定の手間は欠かせません。和風のお庭では、藤棚のようにすることもできます。上級者向けといえますが、お庭のシンボルとして存在感を放ちます。

 

上手に使うポイント

  • 気根・吸盤タイプは這わせる場所を考えてから!
    アイビーなどの気根・吸盤タイプは一度植え付けたら誘因をしなくても自由に生長して伸びていきます。ほったらかしても楽ちんですが、植え付ける場所には気を付けないといけません。どこまで広がっても構わない場所なら、広いスペースをカバーしてくれるありがたい植物ですが、張り付いてもらっては困るような外壁の近くに植え付けるのは、おすすめできません。どうしても近くに植えたい場合は、壁から少し離してフェンスやネットを取り付けてそこに這わせる対処法をおすすめします。

     
  • 目隠しには常緑のものを、冬には光を取り込むには落葉種か一年草を
    つる性植物を目隠しとして植え付ける場合は、1年を通じて常緑のものを選びます。夏場のグリーンカーテンのように夏の強い日差しを避け、冬は日差しを取り込みたい場合は、落葉するタイプか一年草を選びましょう。夏場のみのグリーンカーテンにしたいのか、それとも通年の目隠しにしたいのかで、目的に合ったつる性植物を選びましょう。
  • 垂れ下がらせるか⤵、上に伸ばすか↗、這わせるか→ は自由自在
    つる性植物の特性と植え付ける場所を考えて、例えばハンギングにはグリーンネックレス、壁面を覆いたい場所にアイビーを植え、地面のグランドカバーには、ヒメツルソバを植える、など。理想のお庭に近づけるために、植え付け後のイメージを考えながら植え付けるのが大切なポイントです。

     

 

おすすめのつる性植物

  • アイビー


    常緑性で、室内観葉植物にも、屋外のガーデニングにも人気の定番のつる性植物といえます。葉の形や斑の模様が豊富で、品種も多く、異なる姿を楽しめます。丈夫で栽培しやすいので、初心者にもおすすめです。気根タイプで、しっかり吸着して広がっていくので壁面に這わす際には注意が必要です。
  • グレコマ


    耐寒性のある常緑の多年草です。各節から根が出て、わき芽もよく伸び、旺盛に生育します。地面を這うように広がるつる性植物です。グラウンドカバーやハンギング、壁面緑化に向きます。また、さわやかな芳香があり、ハーブとしても利用されます。花は淡紫色で春に咲きます。
  • ツルニチニチソウ


    根タイプの多年草のつる性植物です。茎が地表を這うように伸び、節から根を下ろして広がります。グラウンドカバーやコンテナ、ハンギングの縁から垂らすなど、長いつるを生かして様々楽しめます。花は春から初夏にかけて、立ち上がる茎の葉腋に青や白色の花を咲かせます。葉に斑の入る品種がガーデニングとして人気があります。
  • ハツユキカズラ


    つる性植物として流通してますが、分類上は常緑つる性低木になります。テイカズラの改良品種で葉は小さく、新葉にピンクと白の不定形の斑が入る姿が美しく人気があります。成長が比較的ゆっくりでコンパクトにまとまりやすく、寄せ植えやハンギングバスケットに重宝します。また根タイプのように地表を広がるのでグラウンドカバーとしても多用されています。枝を長く伸ばして、フェンスに絡ませることもできます。
  • ワイヤープランツ


    細い茎が針金のようであることから、名前が付けられました。小さくてつやのある葉をつけた茎が横に這って長く伸び、旺盛に茂ります。コンテナやハンギングバスケットの寄せ植え、グラウンドカバーなどに向いています。生育場所も選ばず、どこでもよく育つので初心者でも扱いやすいつる性植物です。
  • ヘンリーヅタ


    落葉性で気根・吸盤タイプのつる性植物です。葉の表と裏の色が違い、季節の温度の変化によって葉の色が変わる特性があります。春に赤色の葉を見せ、赤紫色から深い緑色へと変わります。さらに秋には低温で、赤く紅葉します。生長力があり、地植えにすると10m近く伸びるので、フェンスやトレリスに這わせると、とても美しい光景となります。
  • ヒメツルソバ


    コンペイ糖のような花を付ける根タイプのつる性植物でグランドカバーに向いてます。ピンクの可愛らしい花を咲かせます。繁殖力が非常に強いので、初めて植える時は30cm間隔に1ポットで十分です。関東より西では冬越しが可能ですが、霜が降りる地域だと葉が枯れてしまいます。

 

花をつけるタイプ

  • クレマチス


    ガーデニング大国のイギリスではつる性植物の女王として位置づけられています。バラのパートナープランツとして植えられていることが多いです。
  • つるバラ


    つるバラとは、つる性のバラの総称で、多くの種類が存在します。多くが若茎を巻きつけて伸びるか、トゲにひっかけるようにして伸びていくタイプになります。トレリスやアーチに巻きつけ、花を咲かせてとても華やかなに演出します。つるバラの中でもモッコウバラは、比較的難しい手入れが少なく、トゲもないので扱いやすいこともあり、ガーデニング素材として人気があります。

夏のグリーンカーテン向き

  • ゴーヤ


    巻きひげタイプのつる性植物です。ガーデニングでは実の収穫よりもグリーンカーテン目的でよく植えられるようになりました。大きな葉と旺盛な生育によって、他の緑陰植物に比べても効果の高いグリーンカーテンになります。秋には枯れるので、夏場の日差し除けとして利用するにはピッタリです。

 

 

まとめ

いかがでしょうか。つる性植物を取り入れると、お庭がより立体的にナチュラルな雰囲気を演出することができます。人気のつる性植物を取り入れて、お庭作りの参考にしてみてはいかがですか。それでは素敵なガーデンライフを♪

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