お庭づくりの豆知識や、日々のこと
セイヨウイワナンテンの育て方
弓なりに広がる枝葉が美しい常緑低木
セイヨウイワナンテン
セイヨウイワナンテンは地面から沢山の枝を弓なりに出して優雅に枝葉を広げる葉姿が美しく、葉色も斑入りや赤い新芽をもつものなどさまざまな品種があり、美しい葉の観賞価値が高い常緑です。日陰にも耐え、丈夫で耐寒性があるため公園や公共施設の花壇などに中型のグランドカバーとして使われています。
植物名:セイヨウイワナンテン
学名:Leucothoe fontanesiana
和名:西洋岩南天
英名:Switch ivy
別名:アメリカイワナンテン
科目:ツツジ科
属名:イワナンテン属
原産地:北アメリカ
花言葉:気が多い恋、若い恋人、節制
特徴
セイヨウイワナンテンは、アメリカ東南部原産のツツジ科の常緑低木で、日陰にも耐え、丈夫で耐寒性があるため公園や公共施設の花壇などに中型のグランドカバーとして使われています。花は4月~5月のツツジと同じ時期に咲き、小さな釣鐘状で葉に隠れるように咲きます。葉は、常緑で厚く光沢があり、枝が弓状に伸びて広がる姿がナチュラルな風合いの庭によく合います。
斑入りの葉や赤い新芽をもつものなどさまざまあり、主に葉を観賞します。代表的なものは白やピンクの斑が入る「レインボー」、近年は「トリカラー」などが人気です。
セイヨウイナワンテンではなく、日本のイワナンテンは山野草として扱われていて手入れに手間がかかります。そのため扱いやすいセイヨウイナワンテンの方が多く流通しています。
環境
本来は木漏れ日の入る半日蔭に自生していますが、性質が丈夫で、日向から日陰いずれにもよく耐えます。耐寒性もありますが、乾燥を嫌います。水はけがよく、湿り気のある腐植質に富んだ土壌を好みます。地植えの場合は、斜面地など水はけがよく、半日陰の場所を選んで植え付けましょう。地下茎が伸びて、どんどん株が大きくなるので、鉢植えには向きません。地植えで栽培します。
水やり
地植えで根ついたら、通常は必要ありませんが、乾燥を苦手としているので、春の生育期と真夏の高温乾燥時期に、極端に乾燥させないように水やりが必要です。少しじめじめしているくらいの土壌が適しています。
冬は寒さで生育が止まるので、過度な水やりは必要ありません。
肥料
生育期の5月から6月に、油かすや緩効性化成肥料を施します。その後、秋にもう一回緩効性肥料を施します。
土
やや湿り気のある水はけのよい土壌を好みます。
市販の培養土でも大丈夫です。配合土の場合は、赤玉土5:腐葉土3:鹿沼土2の割合がおすすめです。
剪定
自然の樹形で株から弓なりに枝葉が伸びて美しく広がります。樹高も1~1.5mほどなので、枯れた部分や邪魔な部分を剪定する以外には、特に必要ありません。
下葉が落ちて見苦しくなったり、樹高を低くしたい場合などに、新梢が伸びる前の3月から4月上旬に刈り込みをするとよいでしょう。